放射線検査の種類ーMRI検査ー

こんにちは、Radiation Journal 編集部です。

みなさんも一度は体験したことのある”画像診断検査”。

検査といっても実はいくつかの種類に分類され、何を診断するかによっても検査方法が異なるのです。

前回は、皆さんもよく知っているレントゲン検査について解説していきました。

今回は、「MRI検査」についてお話ししたいと思います。

あまりよく聞きなれない方や知らない方も中にはいるのでは?と思いますので、レントゲン検査との違いやMRIの使用用途・特徴などを分かりやすくお話しできればと思います。

MRI or magnetic resonance imaging of a patient’s head.

MRI検査とは・・・?

MRIとは”Magnetic Resonance Imaging”の訳で日本語にすると、磁気共鳴画像診断装置(じききょうめいがぞうしんだんそうち)と呼ばれます。

漢字から想像しやすいかもしれませんが、磁気を利用した検査方法で、強い磁気と電波を利用して体内の状態を断面的な画像にして描写することで身体の病気や怪我の診断を行います。

MRI検査の特徴として有名なのは、

『放射線による被ばくがないこと』です。

よく、巷でも「レントゲンを撮りすぎると被ばくする」みたいなことも耳にする人も多いかもしれませんが。本来は多少なりとも被ばくのリスクはあるものの命に関わるということはまず大抵ありえないのですが・・・。

それに加えて、軟部組織と呼ばれる身体の柔らかい部位(例えば脳や臓器など)といった部分を描出するのに優れているため、放射線技師や医師としては非常に診断する際に症状をしっかり診察することができるのです。

また、造影剤と呼ばれる、よく画像診断の時に使用する薬剤を使用せずに血液や血管の流れや状態を見ることも可能なのです。

それ以外でもいくつかとくちょうがありますが、これらが分かりやすいところでしょうか。

良い面もあればやや使用するのに短所もあるので、少しお話しします。

MRI検査の注意点

MRI自体が先ほどもいったように磁気装置であるため装置自体が狭かったり、比較的ですが、他の画像診断装置に比べて検査時間が長い点です。

あと有名なことといえば磁気でお分かりになる方もいらっしゃると思いますが、

ピアスなど金属類をつけたり、金属系のものを体内に入れている場合などは検査を受けられないこともあります。

実際に、私の友人もピアスをしたばかりなのにMRIに入ることになりピアスを外して受けたために再度ピアスを開けたなんてことも!

この辺りは、実際に検査を受ける方には先生からの指導が入るので構えすぎなくても大丈夫です。

このMRI検査では画像の濃淡が非常に鮮明に写し出されるため、CT検査では見落としてしまう、分かりにくい箇所の腫瘍を発見できます。

脳や脳血管、脊髄、婦人科系疾患その他あらゆる検査の際に有効なので、画像診断をする上では、大谷選手のような二刀流的な活躍をしてくれるんです。