ラジエーションハウス

こんにちは。ラジエーションジャーナル編集部です。

タイトルにもある通り、放射線技師が主人公の「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」というドラマ。

みなさんも一度はテレビで見た事がある方は多いのではないでしょうか?

2019年のシーズン1に続き、2021年にはシーズン2が放送され、去年2022年には劇場版も放映されました。

決して派手さはない、地味な仕事ばかりの放射線技師にスポットライトにあたることが嬉しくて、リアルタイムで見ていたのを思い出します。

放射線技師で働いてるからこそいろんな視点で毎週楽しく見ていました。

新人放射線技師が言い放った

「脳が溶けてるぅぅぅ」

というセリフ。実際には、脳が溶けてる訳でなく、金属が入ったところからの陰影(アーチファクト)のことを指します。

MRIでは、金属周囲の組織は写し出すことができません。

今回は脳動脈クリップ術を施行している患者さんの頭のMRI撮影であったので、上図のように脳が一部欠けたような画像になっています。実際に脳が欠けてるのではなくあくまでも画像の乱れなのです。

その後のシーンでは、主人公超スーパー放射線技師が、いろいろ駆使し、完璧な画像へうまれ変わらせるわけです。撮った後の画像処理も実は、放射線技師の腕の見せどころなんですね。

実際、ここからは放射線技師としての視点からのポイントになりますが、MRIを撮影するパソコンでは、機器メーカーさんからの機能制限というものがあります。

そのため、画像処理には限界があるのです。

金属からアーチファクトを抑えるといった工夫に関しても、撮る前に行うことが多かったりするんですが、やはりそこは、ドラマの緊迫感や引き込ませる技というのでしょうか。

今後、続編が続いてくれると、放射線技師だけでなく、放射線科に関する興味や認知が広がってくれるのでは?と思い期待している今日この頃です。

みなさんもまだ見ていない方は是非、見てみてください。