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放射線科医と放射線技師の役割と違い|よくあるコミュニケーションの齟齬とは?

こんにちは、ラジエーションジャーナル編集部です。

医療現場で放射線を取り扱う仕事を担う二つの職種があります。それが放射線科医と診療放射線技師です。それぞれの役割を持って業務に当たっています。

この二つの職種の業務内容にどのような違いがあるのかまとめてみました。

放射線科医画像撮影検査の指示
撮影された画像の診断(読影)
放射線技師レントゲンやCT、MRIなどの画像撮影検査
・ポジショニング
・撮影条件や線量の最適化

実際に患者さんと対面し、撮影を行うのが、放射線技師です。

そして、撮影した画像から病状や異常がないかを診断し、主治医の治療方針などに大きく関与するのが、放射線科医の役目となります。

それぞれの立場から、業務を行っている為時に、意見不一致や別れてしまうこともしばしばありますが、これもひとえに、患者さんを第一に考えているからこそです。

では、どんなことで意見のやり取りがおこなわれているか? 実際に体験した事例をご紹介いたします。

胸部CT撮影後、放射線科医が読影。その際に肺に悪性腫瘍らしき物を発見

医「だれ!!?これ撮ったの?!!!(怒)」

技「自分ですけど(汗)」

医「肺に写ってるのこれ気づいた?(怒)」

技「・・・気づいてないです。次々と患者さん来てたので撮影することばかり集中しちゃって」

医「なんでHR(ハイレゾリーション)画像ないの??腹部も撮ってないし」

技「・・・すいません」

医「肺転移だったら原発巣がどこか撮って欲しいんだけど」

技「・・・」

腰椎MRI撮影後、放射線科医が読影。椎間板ヘルニアらしき病変を発見

医「だれ!!?これ撮ったの?!!!(怒)」

技「はい、自分ですけど」

医「L4/5の遊離ヘルニアに気づいた?」

技「え?ほんとですか。・・・気づきませんでした。」

医「なんで気づかないないの??アキシャル画像でみたいのに、みたいところが撮影範囲に入ってないじゃない(激怒)」

技「すいませんでした」(痛みが強くてめっちゃ動く患者さんだったから勘弁してよ)

医「・・まったくもう!」

技師は基本的には反論はしません。(昔私は何回かしましたが・・笑)

当院では、放射線技師が撮影時、放射線科医は違う部屋で読影業務を行っています。

撮影時、放射線技師がこの病変に気づいていれば、

またこのような症例にはこの画像を撮って欲しいという放射線科医の希望を放射線技師が理解して撮影対応できていれば・・・。

このような事は、どこの施設でもよくある話ではないでしょうか?

他にも、こんなこともあります。

放射線科医→放射線技師

・撮ってほしい画像を撮ってない

・読影に忙しい時は撮影は落ち着いている

放射線技師→放射線科医

・追加撮影したのに画像を診ていなくて読影が終わってる

・立ち会い検査(造影注入時や検査内容の相談)のとき不在

放射線科医と放射線技師。

患者さんのため、お互いがお互いの仕事を補完し合う立場にあります。

この二つの職種が、しっかり連携が取れている関係やコミュニケーションがよく取れる関係性があるとより良い画像診断検査を患者さんに提供できることでしょう。

”放射線部”という部署でより良い職場環境を作ることは医療の質を向上するためにも凄く大切なことだと考えています。

今回は、みなさん側からは、わかりづらい”放射線科医と放射線技師の役割と違い”についてご紹介いたしました。