放射線技師の勤務事情について

こんにちは、ラジエーションジャーナル編集部です。

皆さんは、医療現場での勤務についてご存知でしょうか?

企業などの勤務時間をイメージすると朝9時10時スタートから夜、18時や19時に終わる場合を想定することが多いと思います。

医療の職場では、勤務時間を日勤、日直、宿直、当直、夜勤と5つに区切り、シフトを組んで働いています。しかし、実際に働いた経験がないとなかなかイメージがつきにくいものですよね。

日勤とは、一般的に8~18時の間、基本的に毎日出勤すること

日直とは、休日や祝日など普段の診療時間外で、かつ日中に勤務すること

宿直とは、非常時に備えて医療機関内に拘束され待機している状態のこと

当直とは、夜間に泊まり込みで勤務すること

夜勤とは、深夜の時間帯に労働する勤務のこと

今回は、その体制や内容について私の勤めている勤務先の実情についてご紹介したいと思います。

ローテーションについて

私が勤務する某病院では、診療放射線技師は、当直(宿直)を13名でローテンションしています。

月に2〜3回、当直が回ってくる感じです。

当直勤務時間について

通常の日勤勤務は、8時30分から17時までです。

17時から翌日の朝8時30分が、その日の当直担当者が一人で患者対応などの勤務を行います。

当直者は、13時から勤務を開始し、21時30分までの8時間30分は通常勤務扱いとなります。

それ以降は、当直勤務帯となります。21時30分から翌日の朝8時30分までの業務は、時間外勤務扱いとなり、業務を行った分だけ時間外申請を行います。

当直料について

一回の当直は、平均6000〜7000円ぐらいが相場です。

技師それぞれの基本給料の金額次第で多少違いがありますが、先ほども述べたとおり、

21時30分以降は、時間外労働になるので患者を撮影すればするほど貰える金額は増えるシステムとなります。

当直者はPHS(小型電話機:以下PHS)を常に手元に持ち、救急外来や病棟から業務依頼がある際はそのPHSに電話を掛けてもらっています。

業務内容としては、主にレントゲン撮影検査。その他に、透視撮影・CT検査・MRI検査などの撮影依頼があります。

また、他院に紹介するための画像データを書き込んだCDの作成業務や次日の画像検査についての問い合わせなどもあります。

一回の当直勤務の業務件数は、少ない日は1〜2件です。

多い日になると15件程発生することもあります。

業務件数は、天候や地域のイベントなどに依存しますが、その日に勤務する医師に大きく影響を受けます。

当直帯に救急車を受け入れることに抵抗のない医師や画像診断を好む医師が勤務する際、我々は忙しくなります。

また、当直の翌日(当直明けの日)は、必ず勤務時間が長くても半日、お昼までと決まっています。

これは、業務の質やサービスのパフォーマンスを下げないためにあります。

就寝中にPHSで起こされて、次の日仕事するのは、肉体的にも負担になりますし、(20代の頃は楽勝でしたが…)当直明けの日の業務で撮影のミスなどが発生しないように安全面を考慮していることが一番大きい点です。

また、休み枠に空きがあったり、指定休暇届や年次有給休暇届を提出すれば、当直者は朝8時30分で帰宅することも可能です。

いかがでしょうか?

勤務内容や勤務体制を公にする機会は、滅多にないのでどこまで表現していいのか分かりませんが、今回かなりリアルなところをお話ししました。

今後、医療業界へ興味のあるまたは志願している方に少しでもイメージができれば幸いです。

それでは、次のコラムもお楽しみに。