ITEM2024”国際医用画像総合展”の視察へ

5年ぶりの開催となったITEM:国際医用画像総合展。

今回は、【変革の時代を先導する】をテーマに、各企業がAI(Artificial Intelligence:人工知能)やDX(Digital Transformation:デジタル技術による変革)の内容を中心とした商品が紹介されるということで、我々ジャーナルチームも参加してきました。

コロナ明けの数年振りの展示会ということもあり、多くの来場者で活気付いており、

ここ数年で飛躍的に進化したAIやDX技術を各ブースで目の当たりにすることができました。

今回の参加目的の一つは、株式会社インフィニットテクノロジー様のレポーティングシステムの新機能として、弊社の”CHAIN”のエンジンが搭載されており、今回の展示ブースにてレポーティングシステムの紹介があるということで、その視察として参加してまいりました。

みなさんの中でも”AI”や”生成AI”といった言葉をよく耳にする機会がある方もいらっしゃると思います。

ChatGPTに始まり、近年、素早い速度で成長を続けているAI市場。

特に医療分野でのAI活用は、少し前から様々な施設で導入されつつあり、医療現場でも少しずつ認知されるようになりました。

例えば、AIが組み込まれたMRI検査装置やレントゲン検査などでは、小さな病変も指摘することができ、病気の見落とし防止、早期発見につながることもあります。

もちろん、まだ未来へ向けあらゆる部分で、高度な技術改善が求められていますが、

今後の発展に期待していきたいものです。

自動生成AIレポートとは?

さて、それでは自社開発したAIレポート作成支援システムについて、医療分野を通してわかりやすく解説していきます。

先ほどお話しした通り、AIが医療分野で活用されていることで様々なメリットがあると申しましたが、医者の業務の一つとして診断報告書の作成は、時間を要するいわば、業務として大変な作業の一つでもあります。

このAIレポート作成支援システムでは、AIエンジンが過去アーカイブにあるレポートの例文や適切な類似レポート、定型文などを瞬時に提示してくれます。診断報告書の作成時間を大幅に削減し、より丁寧な報告書を作成することが可能になります。

今回、このシステムを導入いただいたレポーティングシステムが展示され、医療現場に携わっている方たちが体験できるエリアがあり、実際に体験することができます。

早速、我々もレポーティングシステムを体験してみました。

この製品の大きな特徴として、画像をドラックアンドドロップすると、画像再構成を自動で実行する機能や用途によって使用可能なアプリを搭載していたりと、DX化を目指しており、さらに高度な発展が加速してくるという予感を感じることができます。

また、各社ブースでも最新機能搭載の製品が紹介されていました。

CT検査でAIが腫瘍のサイズを計測し、そこに文章が自動的に生成・添付される機能であったり、AIが、過去画像と比較し腫瘍のサイズの変化を一目でわかる機能製品です。

このように、各社のAI開発の方向性を直視して確認することができました。

今後の医療発展に向け

人工知能が発展すれば、短時間で多量の情報処理が可能になり、今まで人が費やしている時間が大幅に削減されるだけでなく、病気の早期発見、見落とし防止といった健診分野でも役立つ機会が増えていくのは確かです。

しかし、先ほども話した通り、人工知能の発展には膨大な量のデータや知見、学習も必要です。

特に医療における個人情報の活用には現状、制限があり、まだまだ課題も沢山残っています。

よく言われることとして、思考のプロセスがブラックボックス化しているエンジンを医療の分野で活用してよいのか?という倫理的課題でしょうか。

今回のITEM2024を来場して感じたこととしては、今後も医療とAI、DXは切っても切れない関係に到達しているというところです。

そして、みなさんも忘れてはいけないのは、来年2025年医療問題と言われる医療での医師不足や医療の地域格差といった問題。

このような問題をいかにして、AIやDXが変えていき、明るい未来が待っているか?

我々はこういう部分にも関心を持ちながら、今後も開発だけでなく、医療現場と向き合い、そして支えていくシステムを作っていく必要があると感じています。