膝のロッキング
記事の監修医師
【略歴】
熊本大学医学部卒業
【資格/役職】
放射線診断専門医 医学博士
株式会社ワイズ・リーディング 代表取締役兼CEO
医療法人社団 寿量会 熊本機能病院 画像診断センター長
熊本大学医学部 臨床教授
放射線技師として活動している高石です。今回は、私が実際に体験した「膝の外傷」について紹介します。
以前の半月板断裂の記事はこちら!
~とあるお食事会での出来事~
あぐらをかいて座っている私。
トイレに行こうと立ち上がると。。。
『パキッ!!』という小さな衝撃音と痛みが体を駆け巡る!!
衝撃音と痛みは一瞬で去り「今のは何だったんだろう?」と不思議に感じながらもトイレに行く私。
歩いているとなんとなく右膝に違和感を感じる。
「なにかおかしい。。。膝の関節が外れそうというか不安定になっている感じがする。。。」
特に痛みがないのでその場はそのまま様子をみることに。
家に帰りつき嫁に報告。
「右膝がパキッ!!ってなって一瞬イタッ!!ってなったんだよね~何だったんだろう??」
「多分太ってるからだよ!」嫁(実はやさしい)
私:(またか、、、嫁よ、、、だが今回は負けない!!)
「太ってはない、ただ少しぽっちゃりなだけ!!」私(これが精一杯)
「ぽっちゃりは太ってるのではない!!」(意味が分からない自論)私(ぽっちゃり)
嫁:「本当に!膝の半月板が損傷したんじゃない??(太って)膝に負担がかかって」
何も言い返せない私、、、内心そうかもと思い始める、、、
私:「そんなわけないよ~!!明日になったら良くなっているよ!!」
『翌朝』
起床すると。。。
右膝に違和感が。。。「まぁ昨日の事だし今日一日安静にしていたら良くなるかなぁ。。。」
「あれ?」
「右膝が伸びない!?なんで??」
動揺しながらも冷静に状況判断。。。
とりあえず嫁に報告しよう!!(なんでも嫁に報告する癖がある私。。。)
伸びない膝でなんとか嫁のところへたどりつき報告!!
私:「膝が伸びなっ」
嫁:「太ってるからよ!!」
(かぶせるような返答の早さにびっくり!!またしてもそれか嫁よ。。。ボキャブラリーがないぞ嫁よ。。。しかし今回はまじめ!)
私:「いや本当に伸びない。。。」
嫁:「やっぱり半月板を痛めてるんじゃない??」
「ロッキングしてるんだよ!!」嫁
※ロッキングは、突然関節がロックされたように動かせなくなる現象を指します。
「病院で診てもらいな!」嫁(嫁が頼もしい!!)
私:「了解しました。ならちょっと病院に行ってきます。」
嫁:「どうやって行くの?」
私:「普通に車で。。。あっ!」
嫁:「右膝伸びないんじゃ運転できないでしょ!!送ってくよ!!」
(膝が伸びないとこんなにも生活しづらいなんて、、、嫁よ!ほれてまうやろ~!!)
と心の中で叫んでいると病院に着きMRI検査することになりました。
症例画像
その時のMRI検査画像がこちらです。
なにかわかりますか??
たまたま受傷する前の画像がありましたので比較で出してみます。
なにかわかりますか??
これは
↓は半月板なのですが、受傷前は低信号ですが受傷後は高信号になっているのがわかります。
半月板損傷/断裂です。
おそらく「パキッ」といったときに損傷/断裂したのだと思います。
その他にも、半月板ある場所に液体が溜まり、内側の半月板が肥厚しています(↑)。
断裂した半月板が関節内に入り込んでいる状態です。
これにより膝を曲げることができなくなりロッキングしたのだと考えられました。
この場合は手術で遊離した半月板を取り除いたり、はがれた半月版の断面をシャープに削るなどの手術が必要となるということでした。
手術は関節鏡という関節周囲に2〜3か所小さな穴を開け、その穴からカメラを入れて関節内をモニターで観察しながら損傷部位の修復や損傷組織の摘出除去を行う手術になります。
関節内に生理食塩水を満たして内視鏡を挿入し、モニターで映像を確認しながら手術を行います。
関節鏡手術のメリットとして、小さな傷口で行えること、感染リスクが低いこと、手術後の痛みが軽くリハビリが進めやすいことがあります。ただし、特殊な道具と技術が必要で、手術時間がかかることもあります。
手術後は、入浴や運動、体重管理に気を付ける必要があります。また、膝の関節鏡手術では正座や横座を控え、仕事においても膝に負担のかかる姿勢を避けるよう心がける必要があります。
私もこのまま膝が曲がったままでは生活ができないのですぐ手術を選択しました。
手術後はリハビリを行い、関節周囲の筋肉をつけて関節を保護・強化し、現在は受傷前と変わらない生活ができています。
もし私と同じように膝が「パキッ」といい、その後ロッキングをする場合は早めに病院を受診されていください。
MRI検査を受けて原因を確定し、適切な治療法を検討することが大切になります。
くれぐれも自分でロッキングを解除するのは避け(悪化する可能性があります)、必ず医師の診察を受けるようにしてください。
半月板損傷の原因は荷重負荷に耐えれなくなり半月板が損傷してしまうものです。
足を過労するスポーツの選手や高齢で半月板の柔軟性がなくなった方に多いと言われています。
ぽっちゃり体系(?←認めたくない)の私はもしかしたら自身の体重がいつの間にか膝に負荷をあたえ半月板が耐えれなくなり損傷したのかもしれません。。。
原因は今のところ不明ですが、嫁が言っていたことはあながち間違いではないようです。。。
とりあえず痩せようと思います。(切実)