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【連載】運動器の超音波検査Vol.6 「神経」観察のポイント

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記事の監修医師

中山 善晴

【略歴】
熊本大学医学部卒業

【資格/役職】
放射線診断専門医 医学博士
株式会社ワイズ・リーディング 代表取締役兼CEO
医療法人社団 寿量会 熊本機能病院 画像診断センター長
熊本大学医学部 臨床教授

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放射線技師として活動している高石です。

このコラムでは運動器超音波検査がどのようなもので運動器超音波画像がどのように見えるかなど症例を含めて紹介しているコラムです。

前回は靭帯の超音波画像についてお話しました。前回の記事はこちら!

今回は「神経」の超音波画像についてお話したいと思います。

神経の超音波画像

神経は無髄線維・有髄線維が集束し、神経周幕によって包まれたものを神経線維束といい、神経線維束が集まって神経上膜に包まれたものが末梢神経になります。

エコー上は神経線維束は低エコーとなり、神経周膜や神経上膜は高エコーになります。

・神経の長軸像

※黄線:神経/神経上膜(高エコー)、青矢印:神経周膜(高エコー)、黄矢印:神経線維束(低エコー)

・神経の短軸像

短軸像ではブドウの房状に描出されます。

観察のポイント

  1. 神経の腫瘤性病変の有無
  2. 神経障害の有無(連続性の有無や狭窄基点の有無など)

が観察のポイントとなります。

実際の症例

症例1 

正中神経断裂

手関節レベルを正中神経に沿うように長軸で観察しています。

黄線が正中神経です。赤枠部で正中神経の連続性が途絶えFibrillar patternの消失を認めます。またその赤枠には血腫と思われる低エコーを認めます。

かろうじて深部の神経がわずかにつながっていることがわかります。

外傷による正中神経断裂の症例です。

症例2

神経鞘腫

腫瘤性病変である神経鞘腫です。

神経鞘とは神経を包んでいる膜(鞘)のことで、そこから発生した腫瘍を神経鞘腫といいます。

黄色線部が正常神経になります。

青線部は神経鞘腫ですが、内部の神経線維束から腫瘤を形成していることがわかります。

腫瘤自体のエコーは低エコー、後方陰影やや増強、腫瘍端は紡錘形を示し神経との連続性が確認できるという特徴があります。

神経病変の描出には、神経の局所的な肥厚や菲薄化の有無、連続性の有無を捉えていくと良いかと思います。

今回は神経の超音波画像の紹介でしたがいかがでしたか?

観察するときはポイントに注意して観察してみてください。

以上で、【運動器の超音波検査】の連載を終了します。全部で6投稿しましたので、ぜひご覧ください!

次回からは私が日頃経験している症例や検査の進め方などを紹介したいと思います。