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画像診断報告書を患者に渡す時代へ|背景やメリット・運用方法について

医療の透明性が求められる中で、「画像診断報告書を患者に渡すべきか」という議論が広がっています。

従来、画像診断報告書は、医療者どうしの情報共有を目的として作成されることが多く、患者に直接渡されるケースは多くありませんでした。

しかし近年は、患者との情報共有や、医療の説明責任を重視する流れの中で、報告書を患者に開示する取り組みも増えています。

本記事では、画像診断報告書を患者に渡すことの現状や賛否の意見、メリットや運用上の注意点について整理します。

画像診断報告書は患者に渡すべき?

画像診断報告書を患者に渡すべきかどうかについては、医療現場でも意見が分かれています。

日本放射線科専門医会・医会(JCR)の調査によると、画像診断報告書の開示について施設内で議論や取り決めがあると回答した割合は46.6%、ないと回答した割合は52.4%でした。

また、患者への開示状況を見ると、患者の求めに関係なく報告書を渡している施設は31.5%、患者の求めに応じて渡している施設は27.2%でした。

一方で、回答者の約8割が「患者に渡ることを想定した対応をしていない」とも答えています。

放射線科医の意見も分かれており、賛成7.0%、条件付き賛成23.7%、反対48.3%という結果でした。

このように、画像診断報告書を患者に渡すことについては、医療現場でもまだ議論の途中にあるテーマといえます。

画像診断報告書を患者に渡すことに肯定的な意見

報告書の開示に肯定的な意見としては、医療の透明性を高められる点が挙げられます。

患者が自分の検査結果を直接確認できるため、医療情報の共有が進みやすくなるという意見が主です。

また、患者自身が病状を理解する手がかりとして役立つという意見では、検査結果を文章として確認できるため、診察時の説明をより深く理解できるメリットが言及されています。

画像診断報告書を患者に渡すことに否定的な意見

一方で、報告書をそのまま患者に渡すことには、慎重になるべきという意見もあります。

画像診断報告書は、医師向けの専門文書として作成されるため、専門用語が多く患者には理解しにくいのも事実です。

患者が誤解して必要以上に不安を抱く可能性なども指摘されており、医師や看護師による説明・補足が必要と考える医師も少なくありません。

画像診断報告書を患者に渡すメリット

画像診断報告書を患者に開示することには、いくつかのメリットがあります。

適切に運用すれば、医療者と患者のコミュニケーションをより良いものにできる可能性もあるでしょう。

以下では、画像診断報告書を患者に渡すメリットについて解説します。

医師と患者間における情報共有

報告書を共有することで、検査結果に関する情報を医師と患者が同じ資料をもとに確認できます。

診察時の説明だけでは理解が難しい場合でも、手元に報告書があれば、あとから見返して診断結果に関する情報収集をすることも可能です。

また、患者が自身の医療情報を把握することは、医療への主体的な関わりにもつながります。

患者の理解や納得感の向上

検査結果が可視化されると、患者の理解や納得感が高まりやすくなります。

診療方針や追加検査の必要性についても、より具体的に説明しやすくなるかもしれません。

特に慢性疾患や長期フォローが必要なケースでは、患者自身が病状を理解することが治療継続にも良い影響を与える可能性があるでしょう。

病院の説明責任・透明性の強化

医療の透明性を高めるという観点でも、報告書の開示は重要です。

患者に情報を共有することは、医療機関の説明責任を果たすことにつながります。

また、患者中心の医療を実現するための取り組みとして、報告書の共有を進める医療機関も増えています。

画像診断報告書を患者に渡す際の注意点

一方で、画像診断報告書を患者に渡す際にはいくつかの課題もあります。

もっとも大きな課題は、専門用語が多く患者にとって理解が難しい点です。

そのため、報告書を渡す運用とする場合には、注意すべきポイントをおさえ、適切なフローを整えることが大切です。

以下では、画像診断報告書を患者に渡す際の注意点について解説します。

専門用語が多く患者にとって理解しづらい

画像診断報告書は、医学用語を前提として書かれているため、患者にとって理解が難しい場合があります。

特に専門的な表現によって、誤った認識や誤解を生むことの危険性については注視すべきです。

対応策として、患者向けの説明を追加したり、内容を整理して伝えたりする工夫が求められます。

注釈の追加や説明にかかる工数が発生する

報告書を患者に渡す場合、注釈や補足説明の作成など、新たな業務が発生することがあります。

運用ルールを整備しないまま導入すると、かえって現場の負担が増えることにもつながりかねません。

効率的な仕組みを整えることで、医療スタッフの負担を抑えながら、患者へのより具体的な情報提供を実現できるでしょう。

「わかりやすい画像診断レポート」サービスとは

「わかりやすい画像診断レポート」サービスとは、患者でもわかりやすい画像診断報告書を作成するサービスです。

放射線診断専門医による遠隔画像診断とセットで提供しており、医師向けの報告書・患者向けの報告書を分けることで、医学的な正確さとわかりやすさを両立しつつ、患者に画像診断報告書渡すことができる点が特徴です。

以下では、「わかりやすい画像診断レポート」サービスについて紹介します。

遠隔画像診断サービスのオプションとして提供

「わかりやすい画像診断レポート」は、遠隔画像診断サービスY’s REPORT / Y’s REPORT CLOUD のオプションとして提供しているサービスです。

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もともとは現場の医師向けの報告書のみを作成していましたが、本記事で紹介したような昨今の流れを受け、患者にそのまま渡せるレポートをセットで提供するサービスを開始しました。

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「わかりやすい画像診断レポート」では、専門的な表現をできるだけ平易な言葉に置き換え、患者にも理解しやすい形で情報を整理しています。

医学的な正確性を保ちながら、伝わりやすい表現に翻訳することで、患者が自身の検査結果を正しく理解できるよう支援します。

患者がとるべきネクストアクションを明示

検査結果を患者に伝えるうえでは、「この結果を踏まえてどうすればよいのか」が重要です。

医学的な知識がない患者に対し、単に所見を示すだけでは、次に取るべき行動を適切に判断することができません。

「わかりやすい画像診断レポート」では、検査結果の説明に加え、受診の継続や追加検査の必要性など、患者がとるべき次のアクションを整理して提示します。

そのため、患者は自身の健康状態を理解しやすくなり、適切な医療行動につなげることができるほか、医療機関と患者のコミュニケーションの質の向上にもつながります。

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