トリカター膝関節のレントゲンPart.2ー

撮影ポイントを各部位ごとに細かく解説した放射線医師・技師のため情報をお届けします。

今回の部位は「膝関節のレントゲンPart.2」です。

撮影概要とポイントについて

軸位:仰臥位で検測の膝関節の力を抜き軽度屈曲させる。

   :検測をの足部を補助台に乗せる。

   :下腿軸・大腿軸を直線上にそろえる。

   :軽度屈曲(45°)

   :カセッテを検者に持ってもらう。

   :管球は尾頭方向・入射角0°。

撮影条件

カセッテ撮影

 管電圧 :62kV 

 管電流 :100mA

 撮影時間:0.10sec

 撮影距離:100cm 

膝関節軸位撮影

臥位で撮影します。患者さんには仰臥位(仰向け)になって検側の下肢を屈曲(45°)して寝て頂きます。

上の図の状態の時に、このような発砲スチロールでできたブロック塀様の補助具高さ20~25cm(100均で購入可能ですが、やや脆い印象です。ホームセンターで購入したものは頑丈です)に検側の踵をのせます。

ブロック塀様の補助具は穴が開いてますので、そこに踵を入れます。穴に入れることで下肢は固定され、足部も自然と底屈の姿勢になります。また、この補助具は滑りにくい為これだけでも固定されます。

また足部を上げることによって、膝蓋骨の上端(青○)と膝蓋骨の下端(赤○)を水平にすることができます。

管球は尾頭方向にストレート入射で撮影します。

次に膝蓋骨が真上を向いているか確認します。膝蓋骨を押さえて膝蓋骨が上を向くように(膝蓋骨が大腿骨遠位内果・外果の中心にくるように)やや内旋位にします。

カセッテをこのように検者に持っていただきます。

照射野の縦横ラインは膝蓋骨下端の中心を通るようにします。撮影時は動かないようにアナウンスをして撮影しましょう。

実際のレントゲン

膝関節軸位のレントゲン画像です。

ポジショニングのチェック 

・膝蓋骨と大腿骨膝蓋面との関節面が明瞭に描出されている。

観察 

・膝蓋骨の骨折の有無、骨棘の有無

・左右の安定性、膝蓋骨の脱臼の有無

膝関節部分は、角度が出やすく撮影が若干難しい部位でもあるため、撮影時のポイントなどぜひご参考にしてください。

動画で確認したい方はこちらのURLより視聴して頂けますので、ぜひよろしくお願いいたします!

https://www.umu.co/ssu_bwpk66c3

次回も膝関節レントゲンPart.3をお届けします。

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