放射線検査の種類-RI-

こんにちは、Radiation Journal 編集部です。

みなさんも一度は体験したことのある”画像診断検査”。

検査といっても実はいくつかの種類に分類され、何を診断するかによっても検査方法が異なるのです。

前回は、IVR検査と呼ばれる特殊な検査方法について解説していきました。

今回も、みなさんにあまり知られていない「RI検査」についてお話ししたいと思います。

RI検査とは・・・?

RI検査とは”Radio Isotope(ラジオアイソトープ)”の訳で日本語にすると、核医学検査、アイソトープ検査とも呼ばれています。
特定の臓器や組織に集まりやすい性質を持った放射性医薬品を用いて、そこから放出される放射線専用機器(ガンマカメラ)を利用し、画像化することにより体内の様子を調べる検査です。
分かりやすく言うと、体内に放射性物質を投与し、蓄積された放射性物質を画像化し、検査することです。

CT検査で使用する造影剤と比較し、放射性医薬品は薬から放射線が出ており、検査で得られる画像はその放射線を写すものです。

検査の流れは、放射性医薬品を患者さんに投与し、投与後にガンマカメラのベッドで撮影します。
撮像時間は検査によって異なりますが、15分から1時間ぐらいです。

※検査によっては放射性医薬品を投与後、2〜3日後に検査することもあります。

さて、RI検査の特徴は、CTやMRIでは分からない細胞の機能や代謝情報を画像化し、数値化することができることです。また、腫瘍の良悪性の鑑別や治療効果の判定などに用いられて、幅広い医療分野で活用しているのです。

核医学検査に使われるガンマカメラは、大きく分類してSPECT(スペクト)装置とPET(ペット)装置があります。

SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography):一光子放射断層撮影の略で1台から4台の検出器で構成されていますが、多くは2検出器型のガンマカメラが使用されています。

PET(positron emission tomography):の陽電子放出断層撮影の略で多くはリング型検出器を有しており、外見はCTに類似しています。

昨今、PET-CT検査の検診も行われており、全身を一度に調べることが可能となりました。
がん検査や他の検査で病巣が発見できない“原発不明癌”の診断やがんの転移・再発を調べるためにも有益な検査です。
利用できる施設も限られていますが、一気になる方は、近隣の施設などに確認してみることをお勧めします。調べてみるのもいいかもしれませんね。

さて、ここで放射性医薬品について一部ご紹介しましょう。

脳や心臓、臓器、骨などさまざまな部位の放射性医薬品があります。

検査の目的や臓器、組織に応じて薬が選択され、それらのラジオアイソトープが放出する放射線を利用して、病気の診断や治療を行います。

RI検査の放射性医薬品は、大変高価と言われています。

最後になりますが、病気の原因や特定の病気の原因を調べることが得意なRI検査。診療を受ける際に選択肢の一つとして覚えていただけますと嬉しいです。

今後のご参考になればと思います。

今回はRI検査について詳しくご紹介しました。
次回は、超音波検査について詳しくご紹介していきたいと思います。