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【連載】医療Ai(死亡時画像診断)について Vol.5 「Aiの倫理的問題」

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記事の監修医師

中山 善晴

【略歴】
熊本大学医学部卒業

【資格/役職】
放射線診断専門医 医学博士
株式会社ワイズ・リーディング 代表取締役兼CEO
医療法人社団 寿量会 熊本機能病院 画像診断センター長
熊本大学医学部 臨床教授

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このコラムでは、医療Ai(死亡画像診断)をテーマに、皆さんに分かりやすように、尚且つ専門性を維持しながらお伝えしていきたいと思います。

Aiについて現状と課題、将来への展望を把握できるように、Aiを推進していくことで、社会に貢献できればと思います。

皆さまは「Ai」と聞くとIT・テクノロジーのイメージを多くの方がお持ちになると思います。

医療現場では、Aiを死亡時画像診断と言います。

連載シリーズ第4回目はこの「Aiの倫理的問題」について少し深く解説していきたいと思います。

Aiの倫理的問題

Aiは非侵襲的な方法で遺体の調査が可能であり、死因究明や犯罪捜査に大きな効果をもたらしていますが、それに伴う倫理的問題も存在します。プライバシー保護は最も重要な課題です。

Aiで得られるデータは、遺体の内部構造や病変に関する詳細な情報を含んでいます。これらの情報は、故人のプライバシーや遺族の感情に関わるため、適切な取り扱いが求められます。宗教や文化に対する配慮も大切です。一部の宗教や文化では、遺体を損壊することや死後の身体の扱いに特別な意味があります。

Aiは非侵襲的であるため、従来の検死よりも遺族の意向に沿った方法とされていますが、それでも依然として遺族の意向や信仰に配慮する必要があります。遺族の同意を得た上で、適切な手続きや情報提供が行われるべきです。これらの倫理的問題に対処することで、Aiがより広く受け入れられ、社会的な信頼を得ることができるようになると思います。

次回は、AiのAiの技術的進歩について触れていきたいと思います。