遠隔画像診断とは?サービス内容や料金など押さえておきたいポイントまとめ
記事の監修医師
【略歴】
熊本大学医学部卒業
【資格/役職】
放射線診断専門医 医学博士
株式会社ワイズ・リーディング 代表取締役兼CEO
医療法人社団 寿量会 熊本機能病院 画像診断センター長
熊本大学医学部 臨床教授
CTやMRIなどの画像から患者さんの身体の状態を読み取ることを「読影」と呼びます。この読影を離れたところにいる放射線専門医が行う、「遠隔画像診断」という方法があります。遠隔画像診断は、医師の負担を減らす一方、注意点もあり、利用するにはポイントを押さえておくことが必要です。
この記事では遠隔画像診断について、そうした押さえておきたいポイントやサービスの内容を紹介します。
遠隔画像診断とは?読影との違い
読影は、CTやMRI、X線などで撮影された医療画像をもとに病気や異常を見つけ出し、診断を行うプロセスそのものです。通常は、病院内や検査施設で放射線診断専門医や臨床医が担当します。
一方、遠隔画像診断は読影という作業を病院外にいる専門医が行う形態です。通信技術の進歩により成立したもので、医療機関から離れた場所にいる専門医が診断する仕組みです。画像データをデジタル化し、専用の通信システムを通じて専門医に送信します。
遠隔画像診断は、読影医が施設内にいない場合や、医師不足地域で特に効果を発揮するものです。また、画像を複数の専門医で確認することが可能で、見落としを減らし、診断の精度を向上できます。さらに、病院内の医師だけに負担が集中することを避けられ、効率的な医療提供につながります。
なぜ遠隔画像診断が広がっているのか?具体的なニーズ
近年、遠隔画像診断のニーズが急速に高まっているのは、医療現場の課題解決に多くのメリットがあるからです。
まず、放射線診断専門医の意見を得られる点が挙げられます。専門医が不足している施設でも、遠隔診断を活用することで地域や施設の制約を超えた質の高い診断が可能です。
また、特定の部位や症例に詳しい専門医による診断が受けられるため、診断精度が向上し、適切な治療計画を立てる助けになります。さらに、読影医が足りない施設でも、撮影を依頼施設で行い、読影を遠隔サービスに任せることで、診断業務の円滑化が可能です。
加えて、遠隔画像診断は医師の負担軽減に貢献し、夜間や休日の対応を効率化することで働き方改革を推進します。すでに画像診断機器を持つ施設では、機器の稼働率を上げ、近隣医療機関の検査受け入れを可能にする効果もあります。また、病院機能評価の向上にもつながる場合があり、施設の信頼性を高める要素にもなっています。
遠隔画像診断は、医療の質を向上させるとともに、患者に迅速で適切な治療を提供するための重要な手段なのです。
遠隔画像診断サービスで行われること
遠隔画像診断は、依頼元の医療機関で撮影されたCTやMRIなどの医療画像をもとに、離れた場所にいる専門医が診断を行い、レポートを提供するサービスです。
その流れはシンプルかつ効率的です。まず、依頼する医療機関で患者の画像を撮影し、デジタル化したデータを専用の通信システムを通じて診断サービス提供元に送信します。専門医は送られてきた画像を読影し、診断結果をレポートとしてまとめ、依頼元に返送する流れです。
この一連のプロセスは迅速に行われるため、診断結果を短時間で受け取ることができます。
また、遠隔画像診断サービスにはいくつかの特徴があります。例えば、夜間や休日でも対応可能な体制が整っており、緊急の診断が必要な場合でも迅速に結果を提供できる点が挙げられます。さらに、診断結果を短時間で返却する短納期対応が可能で、依頼元の医療機関の業務を円滑に進める助けとなります。料金体系も柔軟で、診断する画像の枚数ごとの従量制や月額制のサブスクリプションモデルなど、医療機関のニーズに応じた選択が可能です。
遠隔画像診断で起こる、医師をはじめとした医療従事者の悩み
遠隔画像診断は多くのメリットがあり、医療現場でのニーズも高まっていますが、その一方で利用する医師や医療従事者が悩みを抱えることも少なくありません。サービスを利用する前に、注意したいポイントを見てみましょう。
1. レポートの内容やクオリティのバラツキ
遠隔画像診断では、読影医が画像を解析して診断レポートを作成しますが、その内容やクオリティに差が生じることがあります。特に、読影医が少ない場合や、担当医が必ずしもその部位の専門家でない場合には、レポートの正確性や信頼性に影響を及ぼすことも否定できません。一方で、読影医が多すぎる場合も、誰が診断を担当するのかが明確でないため、医療機関側が不安を感じることがあります。このようなバラつきは、遠隔画像診断を利用する上での大きな課題の一つです。
2. 料金が高い
遠隔画像診断の料金設定は、診断する画像の部位数やスライス数に応じて「部位加算」や「スライス加算」が適用されることが多く、結果として予想以上のコストが発生する場合があります。特に、小規模なクリニックや予算が限られている施設にとって、このコストは大きな負担となり得ます。また、この問題は事務担当者にとっても悩みの種となり、予算管理やコスト削減の方法を模索しなければならない状況となる要因の一つです。
3. 提供企業が多く、選択に迷う
遠隔画像診断サービスを提供する企業は多岐にわたります。そのため、特に初めてクリニックを開設した医師や、画像診断を積極的に活用する診療科の医療従事者にとっては、どの企業を選べばよいのかが分からないと、悩んでしまうでしょう。サービスの種類や料金体系、提供されるレポートの内容などを比較検討する必要があり、自分たちに最適なサービスを見つけるまでに多くの時間と労力がかかることも問題となります。
遠隔画像診断は医療現場に多くのメリットをもたらしますが、レポートのクオリティのバラつき、料金の高さ、提供企業の選択に迷うといった課題が存在します。これらの悩みに対しては、サービスを選ぶ際に事前に提供される内容を詳しく確認し、料金体系やサポート体制を十分に比較することが重要です。また、医療機関がサービス提供者と良好なコミュニケーションを築き、信頼関係を確立することで、これらの問題を解消する道が開けます。
医療機関の悩みに応える遠隔画像診断を提供する企業とは?
ワイズ・リーディングの「Y’s Report」では、在籍する90名以上の専門医がそれぞれの専門分野に特化した読影医が診断を担当します。さらに、二次読影によるダブルチェック体制を導入しており、レポートの正確性とクオリティを保っています。
納期についても、通常は翌営業日18時までにレポートを返却し、緊急読影では最短3時間で対応。この迅速さは、「精査するから遅い」という理由ではなく、正確性を維持しながら効率的に行われる点が特徴です。また、レポート受け取り後の質問にも対応しており、医療機関からの疑問や要望に柔軟に応えます。
料金体系についても、ワイズ・リーディングは医療機関の負担軽減を重視しています。Y’s Reportでは、一般的に発生する「部位加算」や「スライス加算」を一切設けていないため、コストの透明性を確保。さらに、クラウドサービスでは初期導入費用や月額基本料金が無料となっており、初めて遠隔画像診断を導入する施設でも利用しやすい仕組みです。
ワイズ・リーディングは、医師として30年以上のキャリアを持つ放射線診断専門医によって創業し、医療機関が抱える幅広い悩みに対応しています。サービスはオンプレミスとクラウドの双方に対応しているだけでなく、画像診断装置の導入に関する相談にも応じています。このため、新規開業のクリニックや、遠隔画像診断を初めて利用する医療機関にとって、診断体制構築のトータルサポートが可能です。
ワイズ・リーディングの遠隔画像診断サービスは、専門医による高品質な診断、透明性の高い料金体系、そして画像診断の導入に至るまでの包括的なサポートを提供しています。これにより、医療機関の多様なニーズに応え、より良い診断と患者ケアを実現するパートナーとして選ばれています。遠隔画像診断に関する悩みを解消したい医師や医療機関は、ぜひワイズ・リーディングに相談してみてください。
クオリティとともにコストや自分たちに合っているかの確認を
遠隔画像診断は、医療現場での専門医不足や診断精度向上の課題を解決する重要なサービスです。しかし、レポートのクオリティやコスト、適切なサービス選びに悩む医療機関も多く、これらを解消するには慎重な検討が必要です。
ワイズ・リーディングは、90名以上の専門医による診断体制や二次読影のダブルチェックで高品質なレポートを提供しています。納期は通常翌営業日、緊急時には最短3時間で対応可能で、部位加算やスライス加算を設けない透明な料金体系も特徴です。また、オンプレミス・クラウドの選択肢や画像診断装置の導入相談にも対応し、新規クリニックや初めての利用者にとっても使いやすいサービスを提供しています。
遠隔画像診断を導入することで、患者への質の高い診断と医療機関の負担軽減を実現できます。クオリティとコストのバランスを見極め、自分たちに最適なサービスを選ぶことが、持続可能な医療提供につながります。ワイズ・リーディングは、その選択肢として信頼できるパートナーです。