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遠隔画像診断の市場規模はどれくらい?日本/世界の動向、今後の見通しまで徹底解説

近年、医療のデジタル化が進む中で注目されているのが「遠隔画像診断」です。

これは、病院で撮影したCTやMRIなどの医用画像を専門医が離れた場所から診断する仕組みで、医師不足の解消や業務の効率化にもつながるとして、多くの医療機関が導入を進めています。

実際、国内外において遠隔画像診断に関する市場は年々拡大しており、今後の成長も期待されています。

この記事では、遠隔画像診断の市場規模や伸びている背景、日本・世界の動向、最新トレンドや今後の見通しまでをわかりやすく解説します。

遠隔画像診断の市場規模はどれくらい?

矢野経済研究所が2021年におこなった調査によると、遠隔画像診断の市場規模は2018年に121億円だったところから、2019年は124億円、2020年は127億円と、徐々に右肩上がりの成長曲線となっています。

市場拡大の背景には、通信技術の進歩により遠隔での画像診断がスムーズかつ正確にできるようになったことや、コロナ禍以降で医療のオンラインシフト需要が高まったことなどが挙げられます。

続いて、遠隔画像診断を含む、遠隔医療全体の市場規模についても見てみましょう。

世界の遠隔医療の市場規模

FORTUNE BUSINESS INSIGHTSの報告によると、2024年の世界の遠隔医療の市場規模は1,046億ドルと評価されています。

2025年には1,119億ドル、2032年には3,348億ドルまで成長する見込みとされており、世界的な市場拡大の背景には、人口増加と高齢化による医療需要の高まりが要因としてあります。

たとえば、60歳以上の世界人口は2020年時点で約10億人でしたが、2050年までに21億人を超える見込みです。

WHOによると、近年の高齢化に伴い、慢性疾患の有病率が有意に増加していることも報告されており、今後も医療に関する市場は伸びていくと見られています。

日本の遠隔医療の市場規模

富士キメラ総研の調査では、日本国内における遠隔医療の市場規模は2021年に300億円を突破し、2025年には430億円を超える規模になると見込まれています。

なかでも、遠隔画像診断などの画像解析ソリューション領域が占める割合は大きく、その他のオンライン医療ソリューションや遠隔医療ソリューションを牽引していくことが期待されています。

遠隔画像診断市場が伸びている理由

遠隔画像診断市場は、遠隔医療のなかでも比較的大きな市場規模となっており、矢野経済研究所の発表によると、2020年度の遠隔画像診断に関する市場規模は、オンライン診療システム市場に比べて5倍以上の水準となっています。

一般的にはオンライン診療などの方が馴染みが深く、遠隔画像診断はニッチな需要のようにも思えますが、なぜここまで遠隔画像診断市場は伸びているのでしょうか。

以下では、医療業界において、遠隔画像診断市場が伸びている理由について解説します。

放射線診断専門医の不足

日本国内における放射線診断専門医は、2022年時点で約6,100名となっており、医師全体のうちわずか2%ほどです。

そのため、専門医が常駐している施設も限られており、多くの医療機関ではCTやMRIによる画像診断を専門医が担うことができる環境がありません。

近年では、上記のような現場の課題を解決できるソリューションとして、遠隔画像診断が注目されています。

専用サーバやクラウドを経由して医用画像のデータを送り、専門医による診断結果や所見が得られる遠隔画像診断サービスは、専門医のいない施設にとって非常に有用な選択肢です。

通信技術やITインフラの進歩

画像診断では、CTやMRIなどの医用画像から異常や病変を見つけるため、画像の解像度やデータの質が問われます。

高画質の医用画像を、ときには数百枚にもわたるボリュームで授受しようとすると、インフラや通信環境なども重要なポイントとなります。

近年のIT技術の進歩によって、より高度な画像診断が遠隔で提供できるようになっており、今後はさらなる可能性が期待されています。

遠隔画像診断を導入するメリット

前述の市場規模の成長からもわかるとおり、遠隔画像診断を導入する医療機関も増えています。

遠隔画像診断を導入する医療機関側には、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

以下では、なぜ医療機関は遠隔画像診断を導入するのかについて解説します。

業務効率化によって読影医不足を解消できる

まず、遠隔画像診断の導入によって、業務を効率化できるだけでなく、読影医不足を解消できます。

前述のとおり、放射線診断専門医の数は医師全体のうち約2%となっていて、読影医の不足は深刻な課題となっています。

読影を専門に担当する医師が在籍していない医療機関では、主治医が読影と診療を兼ねるケースがほとんどですが、医師の負担が増えるほか、診療の待ち時間が長くなり、外来患者の回転率が下がる原因にもなります。

これらの課題を解消できる選択肢として、遠隔画像診断サービスを活用する病院やクリニックが増えています。

読影の見落としによるリスクを低減できる

主治医が読影をおこなっている場合、診察をしながら読影もするとなると業務負担が大きく、読影に十分な時間を割けなくなってしまいます。

短時間で的確な画像診断を下すことは難しく、本来指摘すべき異常や病変を見落としてしまうリスクも少なくありません。

また、普段から読影を専門としているわけではないため、知見や経験などの点から異常所見に気付くことができなかったというケースもあります。

病院機能評価に良い影響を与える

病院機能評価は、日本医療機能評価機構が病院の質の向上を目的として実施している審査制度です。

病院運営や管理の体制、提供される診療やケアについて、第三者機関によって客観的に評価されるため、患者に対して信頼性をアピールすることが可能です。

病院機能評価においては、放射線科医による読影体制の有無も評価対象となっており、これには遠隔画像診断も含まれます。

実際、Y’s READINGが提供する遠隔画像診断サービスであるY’s REPORT CLOUDを活用している病院様からも「病院機能評価の受審時、遠隔読影に言及して評価につながった」という声をいただいています。

今後の遠隔画像診断市場の見通し

ATS(遠隔画像診断サービス連合会)での市場動向とAIトレンド紹介

1月に開催されたATSセミナーでは、「AIは画像診断をどう支援する?―最新トレンドと未来の形―」をテーマに、現在の市場動向とAI活用の実際について活発な議論が交わされました。

セミナーでは、画像診断報告書作成を支援するAIツールの進化やヒューマンエラー低減を目的とした補助機能の活用事例が紹介されました。特に、所見の見落とし防止やレポート作成効率の向上といった観点から、AIの実装が現場にもたらす具体的なメリットが共有されました。

また、健診領域におけるAIチェックの需要拡大についても言及され、読影医不足への対応や健診精度の向上の観点から、AIの役割が今後さらに重要になるとの見解が示されました。

AIは医師に取って代わる存在ではなく、診断精度と業務効率を高める“支援ツール”としての位置づけが明確になりつつあります。今後、AIとどのように共存し活用していくかが、画像診断業務の質の向上と、より安心・安全な医療提供体制の構築につながる鍵になると考えられます。

遠隔画像診断サービスならY’s REPORT CLOUD

Y’s REPORT CLOUDは、日本でもっとも品質を追求する遠隔読影会社Y’s READINGが提供する遠隔画像診断サービスです。

140名以上の放射線診断専門医のうち、臨床情報や画像の内容をもとに、最適な専門医が読影をおこない、最大4重チェックを経て高品質なレポートが返送されます。

レポート返送後も、チャットによるご質問や再読影依頼などが可能で、主治医の負担を軽減しつつ、画像診断の品質を高められます。

2週間の無料トライアルも実施しているため、遠隔読影サービスの導入・乗換を検討中の方はぜひ一度お試しください。

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