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在宅遠隔読影は放射線科医の新たな働き方?医師のリモートワークの普及と課題

近年、医師の働き方改革が進む中で、「在宅遠隔読影」という新しいスタイルが注目されています。

病院やクリニックから送られてきたCTやMRIなどの画像データを、自宅にいながら放射線科医がオンラインで診断する勤務形態です。

在宅遠隔読影は医師にとっては柔軟な働き方を実現し、医療機関にとっては放射線科医不足を補う有効な選択肢となります。

本記事では、在宅遠隔読影の概要やメリットをわかりやすく解説していきます。

在宅遠隔読影(Home Teleradiology)とは

在宅遠隔読影とは、医療機関から送られてくるCTやMRIなどの画像データを、放射線科医が自宅でオンライン読影する仕組みです。

従来は、院内で医師が画像診断をするケースが一般的でしたが、近年では遠隔画像診断の普及に伴い、放射線科医が自宅で診断業務を担うスタイルに注目が集まっています。

在宅遠隔読影によって、医師は通勤時間を削減でき、柔軟な働き方が実現可能になります。

また、医療機関にとっても外部の専門医に診断を依頼しやすくなるため、放射線科医不足を補えるという点がメリットです。

在宅遠隔読影は放射線科医の新たな働き方?

近年、在宅遠隔読影という働き方を選ぶ放射線科医が増えています。

病院勤務では残業や当直が多く、とくに子育て世代の医師にとっては家庭と仕事の両立が難しいケースも少なくありません。

そのため、自宅で業務を行える在宅遠隔読影は、医師にとって柔軟性を高め、ワークライフバランスを改善できる選択肢として注目されています。

実際に、Y’s READINGなどの事例でも、在宅で遠隔読影業務を担当する医師が存在します。

在宅遠隔読影の普及

在宅を含む遠隔画像診断を運用していくと、実務でつまずきやすいポイントは大きく3つあります。どれも診断の確度やスピード、安全性に直結します。

在宅遠隔読影における課題

① 診療情報の不足

臨床情報に主訴・既往や術後経過、造影条件、直近の比較検査の所在などが十分に載っていないことがあります。過去画像とのひもづけも弱いと、所見の解釈がぶれやすく、見逃しリスクも上がります。

② セキュリティの確保

在宅環境では、端末やネットワークの管理が院内よりも注意点が増えます。物理・技術・運用のいずれかが甘いと、機密性・完全性・可用性のどれかが損なわれる恐れがあります。

③ 緊急症例や偶発症例への対応遅延

クリティカル所見を「誰に」「どの手段で」「どのくらいの時間内に」伝えるかが曖昧だと、救急現場で遅れにつながります。訂正報告の流れ、夜間・休日のエスカレーションやクロスカバーが不明確だと、対応の抜けや重複も起きやすくなります。

在宅遠隔読影の導入によるメリット

在宅遠隔読影を導入することで、医師と医療機関の双方にメリットが生まれます。

医師にとっては働き方改革の実現や家庭との両立、医療機関にとっては放射線科医不足の解消につながります。

次に、医師と医療機関の両方のメリットを詳しく見ていきましょう。

医師の働き方改革を実現するワークスタイルの確立

厚生労働省は2024年4月から、医師の時間外労働や休日労働に上限規制を導入しました。

医師の長時間労働を是正する流れの中で、在宅遠隔読影はリモートワークを可能にする仕組みとして注目されています。

当直や夜勤の負担を減らせるため、子育てや介護といった家庭の事情とも両立しやすくなります。

また、地方に住みながら都市部の依頼を受けられる柔軟な働き方を実現できる点も大きな利点です。

医師にとって、自分のライフスタイルを大切にしながら働き続けられる新しい道を切り開く手段といえるでしょう。

放射線科医不足の解消

日本国内の放射線診断専門医は、2025年9月現在で約5,600名しかおらず、全医師のうち約2%にとどまります。

そのため、専門医が常勤する施設は限られており、多くの医療機関ではCTやMRIの画像診断を十分に行えないのが現状です。

在宅遠隔読影を導入すれば、常勤医のいない病院でも専門医が診断を支援できるため、地域医療の質を高められます。

さらに、在宅勤務が可能な診療科という魅力があれば、放射線科を志す医師が増える可能性もあるでしょう。

結果として、長期的な人材不足の解消にもつながる点が期待されています。

Y’s READINGでは読影医を積極採用中!!

遠隔画像診断サービスY’s REPORT / Y’s REPORT CLOUDを展開する当社では、読影医としてご活躍いただける放射線診断専門医を積極的に採用中です。

2025年現在、当社には130名以上の読影医が在籍しており、300以上の施設で当社の遠隔画像診断サービスを導入いただいております。

シフトは週1回から自由に設定いただくことができ、当社より貸し出している読影用のノート端末を利用してフルリモートでの勤務が可能です。

また、専門のサポートチームによるバックアップ体制も整っているため、業務上の不明点や相談ごとなどはいつでもお気軽にご連絡いただける環境です。

\ フルリモ&週1〜の働きやすい職場です!! /