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画像診断報告書の確認不足はなぜ起きる?原因から4つの具体的な対策を考える

画像診断報告書の確認不足に対し、厚生労働省は2017年・2018年・2019年と繰り返し注意喚起の事務連絡を発出しています。

しかし、類似事例の報告は現在も後を絶たず、背景には電子カルテ・PACSの普及によって生じた「画像は見たが、後から届くレポートを確認しない」という構造的な問題が存在します。本記事では、確認不足が起こるメカニズムや厚労省が求める組織的な対応策、そしてシステム的解決策を、病院管理職・医師向けに整理して解説します。

画像診断報告書の確認不足はなぜ起きる?

画像検査を実施したにもかかわらず、放射線科医が作成した読影レポートを主治医が確認しないまま、悪性腫瘍などの重要所見の発見が遅れる事例が問題視されています。

確認不足による問題は、日本医療機能評価機構の「医療安全情報No.63(2012年)」で初めて大きく取り上げられて以降、現在に至るまで繰り返し類似の報告がされているといった経緯があります。この事態は、どの医療機関においても起こりうる重大なリスクといえるでしょう。

読影レポートを主治医が確認しないとはどういうことか

通常、主治医がオーダーした画像検査は、専門の放射線科医によって読影され、その結果がレポートとして返却されます。しかし、臨床現場では主治医が自ら画像を見て判断を下し、後日作成された正式な読影レポートに目を通さないケースが散見されます。

その結果、放射線科医が指摘した専門的な所見や異常が、主治医に伝わらないまま放置されてしまうという事態を招くのです。

電子カルテ・PACS導入で「見落とし」が構造的に起きやすくなった理由

かつては紙のレポートがカルテに物理的に挟み込まれていたため、医師の目に留まりやすい環境でした。しかし、電子カルテやPACS(医療用画像管理システム)の普及により、レポートがデータ化され「自らシステムを開いて探しにいかないと見えない」状態に変化しています。

このデジタル化による利便性の向上が、皮肉にも「後から届くレポートへの気づきにくさ」という、構造的な見落とし要因を生み出しました。

画像診断報告書の確認不足への警鐘

厚生労働省は、2017年から2019年にかけ、3度にわたって「画像診断報告書等の確認不足に関する医療安全対策について」の事務連絡を発出し、医療機関に注意を呼びかけています。

特に2019年には、「未読・既読の管理」「重要所見の通知方法の工夫」「組織として確認できる仕組みの構築」を明示的に求めました。これは病院側に課せられた明確な義務であり、重大な医療事故を防ぐために組織全体での対応が不可欠であることを示しています。

画像診断報告書の確認不足が起きる理由

なぜ医療現場で画像診断報告書の確認不足が起きてしまうのでしょうか。そこには、個人の注意力だけでは防ぎきれない現場特有の事情が関係しています。

実際に確認不足が発生しやすい具体的な4つの場面から、その原因を深掘りしていきましょう。

多忙な業務の中で確認が後回しになる

外来や手術など、日々の過密なスケジュールに追われる医師にとって、すべてのレポートを即座に確認することは容易ではありません。

目の前の患者対応を優先するあまり、「後で確認しよう」と考えてそのまま失念してしまうケースも頻発しています。個人の記憶や努力に頼る運用では、多忙を極める現場でのヒューマンエラーを完全に防ぐことは困難といえるでしょう。

撮影目的以外の偶発所見を見落とす

特定の疾患を疑って検査を行った場合、主治医の関心は「目的の部位」に集中しがちです。

そのため、放射線科医が専門外の臓器に予期せぬ異常(偶発所見)を発見しレポートに記載していても、主治医が「目的部位には異常がなかった」と自己判断してレポートを読み飛ばしてしまうことがあります。専門的知見を活用しきれていない典型的な例といえます。

⚫︎関連記事:画像診断の見落としを防ぐには?放射線科医が語る実際にあったヒヤリハット集

電子カルテ・PACSにレポートが埋もれる

日々膨大な量のデータが蓄積される電子カルテやPACSの中で、特定の読影レポートを探し出す作業は非常に煩雑です。

システム内でレポートが深い階層に格納されている場合、医師が意図的にアクセスしなければ気づくことができません。情報が埋没しやすいシステムの仕様自体が、結果として医師の確認漏れを誘発する一因となっています。

十分な引継ぎがなされず未確認レポートが放置される

担当医の退職や転勤、あるいは当直医から主治医への引き継ぎの際には、未確認のレポート情報が正確に伝達されないというリスクが存在します。

レポートの作成が後日完了したタイミングで、すでに担当者が不在となっている場合、誰の目にも触れることなくシステム上に放置されてしまうのです。組織的な情報共有ルールの欠如が招く重大な盲点でもあるでしょう。

画像診断報告書の確認不足を防ぐための4つの対策

前述した厚労省の事務連絡(2019年)では、医療機関が講ずべき組織的対応策が示されています。これを、現場で実践しやすい形に落とし込んだ4つのポイントを解説します。

これらの施策は単独で行うのではなく、システムによる補完と組み合わせることで真の抑止力を発揮できます。

重要所見の通知方法の工夫

放射線科医が緊急度の高い所見や悪性腫瘍の疑いを発見した際、通常のレポート送信とは別に、主治医へ直接連絡が届くフローを確立することが求められます。

電話や院内チャットシステムを活用したアラートなど、依頼医が確実に気づける能動的な通知方法を工夫することで、初動の遅れを防ぐことが可能です。

未読・既読の管理

医師が「どのレポートを確認済みで、どれが未読か」をシステム上で一目で把握できる状態を作ることが重要です。

具体的には、未読一覧の自動表示や、確認期限が迫った際のアラート機能などを導入し、既読ステータスを厳密に管理する仕組みが例としてあげられます。システムによる客観的なステータス管理が、個人の記憶頼みからの脱却に繋がります。

説明責任の明確化

診断結果が医師の頭の中に留まるだけでなく、確実に患者へ伝達される仕組みを構築する必要があります。

次回の外来予約時にレポート内容の共有を必須タスクとして組み込むなど、患者への説明プロセスを標準化することは非常に有効です。これにより、医師と患者の双方向から確認漏れを防ぐセーフティネットが機能するといえます。

第三者による監査

主治医や放射線科医といった当事者だけでなく、医療安全管理部門などの第三者が定期的に未読レポートの発生状況をモニタリングする体制も必要です。

長期間放置されているレポートがあれば、担当部署へ直接介入して確認を促すなど、組織全体で監視の目を光らせる運用が強力な抑止力となるでしょう。

Y’s REPORTで画像診断報告書の確認不足を防げる理由

ここまで解説した組織的対策の中でも、特に「未読・既読の管理」は人の注意力に依存せず、システムで構造的に解決すべき課題です。

「Y’s REPORT」のレポート閲覧・既読チェックシステムを導入することで、なかなか減らすことが難しい人的ミスを物理的に防げる環境が整います。ここでは、確実な情報連携をサポートする本サービスの具体的な機能をご紹介します。

電子カルテを開かずにレポートを即時確認できるクイックビュー

本サービスには、煩雑な電子カルテの操作を介さずに、ブラウザ上で読影レポートをプレビューできるクイックビュー機能が備わっています。システムの深い階層までアクセスする手間を省き、直感的な操作で即座にレポートの内容を把握できるため、多忙な医師でも隙間時間に目を通す余裕を持つことができます。

ボタン一つで「確認済み」を記録できるワンクリック既読登録

レポートを確認した後、ワンクリックで「確認済み(既読)」ステータスへと更新できる機能を搭載しています。複雑な操作は一切不要で、誰でも簡単にステータス管理が完結します。実際に導入した施設からは「確認漏れがなくなった」という声が寄せられており、シンプルな操作性が、確実な運用を力強く後押ししています。

画像診断報告書の未確認情報を把握できる未読レポート一覧

ダッシュボード上には未読のレポートが一覧で表示され、確認すべき対象が視覚的に明確化されます。これにより、「レポートが届いたことすら把握できなかった」という従来の課題を根本から解消できます。一目で状況を把握できるため、引き継ぎ時や週に一度の確認作業などでも、見落としリスクを大幅に低減することが可能です。

技師の手間を省いて確実な情報連携を実現する電子カルテ添付支援

Y’s REPORTには、放射線技師がレポートを電子カルテに取り込む際の作業負担を軽減する、添付支援機能も備わっています。連携がスムーズに行われることで、医師の手元へ、より早く正確に情報が届く体制が構築されます。これは技師の業務効率化と医師の見落とし防止、双方の観点から院内の安全管理をサポートするソリューションといえます。

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