― 電子カルテ更新を終えて ―「増え続ける端末との闘い!PC環境の最適化と運用の知恵」

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記事の監修医師

中山 善晴

【略歴】
熊本大学医学部卒業

【資格/役職】
放射線診断専門医 医学博士
株式会社ワイズ・リーディング 代表取締役兼CEO
医療法人社団 寿量会 熊本機能病院 画像診断センター長
熊本大学医学部 臨床教授

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ラジエーションジャーナル編集部の林です。

システム更新の隠れた大問題、それは「端末の爆発的な増加」です。新しい電子カルテの導入や関連システムの拡充に伴い、現場からは「あそこにもPC、ここにもPCが欲しい」という要望が次々と挙がります。気づけば操作卓のまわりはモニターとキーボードで埋め尽くされ、配線は複雑に絡み合い、限られたワークスペースは一気に圧迫されていきました。ハードウェアの進化がもたらす恩恵の裏で、物理的なスペース不足という新たな闘いが幕を開けたのです。

この「端末増えすぎ問題」に対して、私たちはただ設置台数を増やすのではなく、徹底した環境の集約と最適化を図ることにしました。その中心となったのが「相乗り端末」の導入です。これまで用途ごとに専用のPCを並べていたデスクに対し、適切なアクセス権限と切り替え手順を整理することで、1台の端末で電子カルテ閲覧、RIS操作、読影レポートシステム、画像データのCD出力までをマルチにこなせる環境へと再設計しました。これにより、物理的なデスクトップの占有面積を劇的に減らすことに成功しました。

さらに、配置場所の制限をクリアするもう一つの切り札として活用したのが「リモートデスクトップ機能」の設定です。例えば、撮影ブースのすぐ傍など、どうしても物理PCを置くスペースがない局所的なエリアにおいては、メインサーバー上の環境を安全なネットワーク経由で呼び出せる専用端末を配置しました。これにより、スタッフは手元の最小限のスペース:RIS端末で電子カルテ情報を迅速に確認できるようになり、撮影時の動線のスムーズさと安全性が同時に向上しました。

もちろん、導入当初は「画面の切り替えにもたつく」「動作が重く感じる」といった現場からの不満の声もありました。しかし、運用ルールをブラッシュアップし、よく使う機能へのショートカットを周知するなど、細やかな工夫を重ねることで徐々にストレスは解消されていきました。

システム更新とは、単にソフトウェアのバージョンを上げるだけでなく、日々の業務を行う「物理的な環境そのもの」をスマートにアップデートする絶好の機会でもあります。3部作を通じて痛感したのは、どんなに優れた最新システムも、それを扱う現場の「現場力」と「知恵」があって初めて真価を発揮するということです。今回の更新で得た試行錯誤の経験を糧に、これからもより安全で効率的な放射線部門のワークフローを築いていきたいと思います。